ポロメリアといえばCoccoの歌の中でも有数のエモだけど歌詞には一見しては気付かないレベルで太平洋戦争と米軍基地の話が入ってるのが面白い。
まず出だしの「金網の向こう 陽に灼け果て」が米軍基地なのは多分そうなんだけどこれ以降の歌詞は解釈の幅が広くて例えば「強い光は影を焦げ付かせて冷えた 愛から覚めるように」というのが原爆炸裂時の描写とも取れるがそうだとしたらこの破滅的な風景をここまで詩的に描けてしまうCoccoはマジで何者なんだよという気持ちがしてくる。
「お前のためだよとキスをくれて 陽はまた落ち 夜が明ける」も基地と返還の話のような解釈もできなくもないが、うーむ
それを踏まえるとサビ直前の歌詞は1番も2番も社会的なエンパワーメントの文脈が出てくる。1番は「ここから走り出す力が欲しい」2番は「まっすぐ笑えないだけど笑って」のくだり。
それにしても「ジュゴンの見える丘」とかもそうだけどこういう風に強めのメッセージを入れてもまったく説教臭くならないどころか一聴しただけではそういうメッセージが含まれているとすら気付かせずにひたすら気持ちよく響くのがこの人のすごい所